1-5 底地を購入して運用

「底地」とは、「借地人」がいる土地のことです。借地人がいる場合、土地所有者の権利は所有権でありながらも、自己利用が出来ないなどの相当の制限を受けるため「底地権」といわれています。

「借地人」とは、土地を地主から有償で借りて、建物を建てて住んでいる人のことです。借地人の権利は「借地権」といわれます。

つまり、「底地権(所有権)」+「借地権」=「完全なる所有権」ということになります。底地の購入とは、地主から底地(不完全な土地の権利)を買い取って、新たな地主になり、安定して地代収入を稼ぐことです。

底地購入のメリット

・底地は、都会でもなければ、更地評価の約半分の評価となります。借地人(もともと当該土地を借りて建物を建てていた人)が購入するときは、更地価格の約半分で、それ以外の第三者が購入するときは、更に安く購入することができる可能性があります。

・アパート経営と違って、ランニングコストが必要ありません。

・借地なので、管理の手間があまり掛かりません。

・借地人が、建物を増改築する時、建て直す時など、承諾料を受領することが出来ます。(全面増改築の場合で、更地価格の3%程度の承諾料が相場)

・借地人が立ち退けば、土地を更地価格で売却することが可能です。

底地購入のデメリット

・利回りが良くありません。場所にもよりますが、地代は固定資産税の3倍~6倍程度と言われています。(幹線道路沿いなどの店舗物件ではもっと高くなることがあります)

・底地の売り物件情報は少ないです。(高齢の地主などが、相続前に売りたがっている場合があります)

・売主と借地人の借地契約の内容を引き継ぎますので、契約書の内容によっては得が少なくなります。

その他

借地自体があまり効率の良い運用とは言えませんので、基本的にはあまりお勧めはしません。
借地人がすぐに出て行きそうという事前情報を掴んでいるか、当該土地自体を必要とする事情がある場合か、親戚から頼まれた場合など、特定の事情がない限りはやるものではないでしょう。

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