1-5　賃貸マンションの階上の人の騒音

賃貸マンションに住んでいます。上の階に引っ越してきた人が夜型の人なのか、深夜になるとドスドスと足音をさせますし、騒音も出すので夜も眠れなくて病気になりそうです。

直接文句を言うと角が立ちますし、文句を言って逆恨みされるようなことになっても怖いです。

どのように対応したら良いのでしょうか？

まずは賃貸物件の管理業者に相談します。管理業者がいないマンションの場合は、賃貸人に直接相談してみます。

管理業者または賃貸人は、深夜に騒音を出す上の階の住人に連絡を取り、通報者は匿名ということで、やんわりと注意してくれます。（中には、通報者の情報を加害者に漏らしてしまうケースがありますので、絶対に情報を伝えないように念押ししておきましょう）

その後、騒音が収まれば問題ありませんが、何度、管理業者や賃貸人が注意しても改善が見られない場合、または管理業者や賃貸人が動いてすらくれない場合は、覚悟を決めるしかありません。

泣き寝入りして自費で引っ越す

金銭的な余裕があれば一番楽な選択です。後腐れもありません。

訴える場合、まずは客観的な証拠を収集する必要があります。環境省の騒音に係る環境基準や、居住地域の騒音基準を超えているかどうか。どのくらいの頻度で騒音が出ているか。夜の騒音、昼の騒音はそれぞれどうか。騒音のせいで、体調を崩し、病院に通っているかどうか。等です。

素人に証拠集めは難しいので、まずは弁護士さんに相談することを勧めます。弁護士さんに支払う費用は原則自分持ちになりますが、裁判に勝訴すれば損害賠償や慰謝料を取れる可能性があります。

賃貸人である大家さんを訴えることも不可能ではありません。大家さんには、賃貸物件を使用収益させる積極的な義務がありますので、居住するのに適さない程の騒音が出ているのに、放置しているのであれば、それなりの責任を負うことになります。

この場合、主に引越し費用等を求めることになりますが、これについても客観的な証拠集めは必要となります。他の部屋の人からも、同様の苦情が出るといった状況じゃないと難しいと思われます。

ドＭの人向きの選択肢です。心頭滅却すれば火もまた涼し。案外、騒音にも慣れてしまうかもしれません。

好戦的な人向きの選択肢です。棒で天井を突く。負けずに騒音を出す。直接文句を言う。はっきり言って消耗戦になります。逆に訴えられる恐れもありますので、お勧めはしません。

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東京地裁 H30.12.12	ピアノ教室からの騒音被害を理由とした借主の貸主及び媒介業者に対する損害賠償請求が棄却された事例
東京地裁 H26.3.25	階下の住人の歌声
東京地裁 H24.3.15	階上の子供の騒音
東京地裁 H23.10.13	受忍限度を超えないとされた事例
東京地裁 H20.10.29	階下の住人の放歌高吟
東京地裁 H17.12.14	騒音を放置した大家への損害賠償