1-2 不動産を購入する時にかかる費用
不動産の購入時に掛かる費用は、対象不動産の売買代金だけではありません。
「移転登記の手続き費用(司法書士への手数料)」、「仲介業者への媒介手数料」、「各種税金」等々最低限のものだけを考えても、かなりの金額が必要になります。
ざっと考えて、売買代金に加えて、諸経費分(売買代金の10%以上が目安)を用意しておく必要があります。
売買代金関係の費用
・手付金(売買契約締結時に支払います。一般的にローン借り入れ前なので、自分で用意しておく必要があります。手付金は売買代金の5%~10%位で定められるのが一般的です)
・中間金(土地や中古住宅の取引では、発生しないことの方が多いと思います。契約から決済までが長くなる場合や、特殊な事情がある場合に発生することがあります。)
・残金(決済引渡し時に支払うことになります。売買代金から、手付金や中間金などの支払い済み金銭を差し引いた額になります。)
売買契約の基礎知識1-6『申込金・手付金・頭金・内金・中間金とは? その違いは?』
税金関係の費用
・印紙税(売買契約書に貼る必要があります。売買代金によって金額が変わります。余程高額な物件でない限り数万円程度です)
・不動産取得税(購入後、1度だけ掛かります。不動産の価格により税額が変動します)
・登録免許税(移転登記時に掛かります。不動産の価格により税額が変動します)
・固定資産税・都市計画税の清算金(年の途中での売買になるため、固定資産税、都市計画税を、売主、買主で按分することが一般的です。当事者間の合意内容。決済時期によって変動します)
・消費税(新築物件、事業用物件等の売買代金、宅建業者への仲介手数料にかかります)
売買契約の基礎知識1-12『不動産を購入する時に掛かる税金』
売買契約の基礎知識4-7『公租公課の清算特約』
仲介手数料、媒介報酬
宅建業者が仲介として取引に入る場合に発生します。
消費税を抜いた売買代金が400万円を超える場合は、(売買代金×3% + 6万円)+消費税です。
売買代金を1,000万円とする場合、36万円+消費税となります。
仲介業者が入らない場合は不要です。
売買契約の基礎知識1-11『仲介手数料(媒介報酬)の計算方法』
登記料、登記手数料
司法書士に登記を依頼する場合に発生します。
移転登記の手数料は司法書士によって異なります。(数万円~)
住宅ローンを組む場合は抵当権設定登記も行います。
ローン関係の費用
・住宅ローン手数料(数万円~数十万円。借入金額×2.16%としている金融機関もあります)
・住宅ローン保証料(別途は掛からず、ローン金利に上乗せされているケースがあります)
・団体信用生命保険料(金融機関が負担してくれるケースが多いです)
その他の費用
・引っ越し代金
・測量費(必要に応じて掛かります。売主負担で測量が行われる場合や、そもそも測量を行わない場合は不要です)
・建物解体費、リフォーム費(古家ありで購入した場合、必要となります。)
・火災保険料
売買契約の基礎知識2-8『不動産を売却する時に測量は必須か?』