2-8 不動産を売却する時に測量は必須か?

不動産を売却する時に、土地の測量を必ず実施しなければならないかというと、実際はそうとも限りません。

土地を測量するにはお金が掛かり、そのお金は売買代金額に反映されるため、売主、買主が「境界さえはっきりしていれば、測量までは必要ない」と合意すれば、測量しないという選択肢も当然ありになります。

なお、隣地や公道との境界が曖昧な場合や、登記簿記載の面積が明らかにおかしい場合、買主が確定測量を要望する場合などは、測量した方が良いでしょう。

測量

確定測量とは

土地家屋調査士に依頼して、隣地所有者および道路所有者(役所)の職員にも立会ってもらい、互いに境界の位置を確認します。その後、定まった境界に境界杭を入れて、実測面積を算出します。

確定測量は、土地の境界について、隣接者とお互いに確認して書面に残すため、将来において境界に関するトラブルが起こりにくくなるというメリットがあります。不動産売買の時だけでなく、土地の一部を分筆する時などに活用されます。

ただし、土地家屋調査士という専門家に依頼する必要がありますので、お金が掛かります。隣接者の立ち合いも求めることになるので、時間が掛かる恐れもあります(特に行政の立ち合いを求める場合)。また隣地者の協力が得られない場合、測量を完了させることが出来ないというデメリットもあります。

現況測量とは

確定測量以外の測量を現況測量と言います。境界立会いをお願いする隣接者が協力してくれない場合、現地の状態で確認できる境界点(ブロック塀や外構)を基にして測量することになります。

現況測量は、土地のおおよその面積を知る場合には有効で、建築確認申請用の配置図用図面などに利用されますが、隣地との境界が確定されているとは言えないため、将来において、隣地者との境界争いが発生する可能性があります。

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