1-3 不動産業者(宅建業者)の業務の種類

不動産業者(宅建業者)の業務は多岐に渡りますが、手を広げれば広げるほど手間が掛かりますので、全てを満遍なく事業としているところは少ないでしょう。ぜひ得意分野を見つけ、ノウハウを積み重ね、業務の効率化を図り利益に繋げるようにしましょう。

業務

売買仲介業

多くの宅建業者のメイン業務です。

片手仲介で、売買代金の3%+6万円+消費税の仲介手数料を受領することが出来ます。両手なら、その倍の利益になります。売買代金を2,000万円とした場合、片手で72万6,000円、両手で145万2,000円を上限として報酬を受領することが出来ます。

売買代金が低くても、高くても、業務内容は然程変わりませんので、売買代金が高い物件を取り扱った方がお得感がありますが、仲介業務上のミスがあった場合の損害賠償義務も高くなる可能性があります

転売業

土地や建物を安く仕入れて、適正価格で売却します。仕入れる方法は、売り急いでいる一般の消費者から購入するか、競売物件や公売物件を落札するという方法があります。

売り急ぎの物件や、何かしらの問題を抱えている物件を安く仕入れ、問題を解決して売却したり、リフォームして売却する手法で儲けを出します。

物件を見極める眼、問題を解決する手腕、税金の知識、そして何より物件を仕入れるための資金力が必要になります。

 参考:BIT不動産情報競売サイト株式会社|NTTデータ・スマートソーシング

 参考:公売情報|国税庁

分譲業

分譲とは分割譲渡の略です。一団の土地を仕入れて、複数の宅地に造成して売却します。自社で建物を建築して、新築一戸建てとして売却する場合もあり、その場合、建築の方の利益を上乗せすることが出来ます。

開発の知識、売れ筋の地域を読む経験、何よりも資金力が必要です。

新築マンションの分譲業もありますが、こちらは輪をかけて資金力、企画力、販売力が必要です。

賃貸仲介業

多くの宅建業者のメイン業務です。

仲介手数料は、賃料月額の1か月分が上限です。家賃の高い物件でも、家賃の低い物件でも業務内容は変わりませんので、家賃の高い物件を仲介した方がお得感があります。

賃貸仲介業をする場合、併せて少額短期保険や、火災保険の代理店業などを行うと、利益に繋げられます。

土地の賃貸借の仲介も業務に入りますが、借地代は、建物賃料に比べると安いことが多いため、小さな土地の賃貸借の仲介などは、手間の割にあまり利益にならないことがあります。

賃貸管理業

オーナーの所有している賃貸物件の管理を行います。利益率は低く、賃借人からの問い合わせ対応など手間も掛かります。会社の人員が少ない場合は、難しいと思います。

宅建業免許は不要ですが、賃貸住宅管理適正化法により、200戸以上の住宅物件を管理をする場合、国土交通省へ必ず登録しなければなりません。

賃貸住宅管理適正化法2-2『賃貸住宅管理業者に掛かる規制

賃貸業

賃貸物件を仕入れて、自ら貸主となり物件を賃貸します。宅建業免許は不要です。その他の登録等も必要ありません。住宅用のアパート、テナント物件、駐車場等色々ありますが、それぞれにリスク、利益率が異なります。

いずれにせよ、最初に物件を仕入れるための資金力が必要です。経営手腕次第ですが、かなりの利益が見込めます。

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